Celeronをコキ使う。
特になにも考えずに買ったリテール版 Celeron 266MHzが SL2YN(6.5.0)という LOTだったため、400MHz動作をさせるとすぐにおかしくなってしまう。
このままでは納得いかないので、どうにかして 400MHz安定運用を果たそうと、しつこくあがくボクの行動を記録したページです。
(似たようなページはいっぱいありそうだけど、まぁ、大目に見てやってください)
- 現状把握。
おかしくなった時には、Celeron基板の裏側や Heatsinkが結構暖かくなってるので、標準 Heatsink+FANじゃ追い付かないんだろう、ということで、いきなりペルチェを使うことにする。
- 標準 Heatsink+FANの取り外し。
超簡単です。削るとか、切るとか、そういう作業は一切不要です。
手順
- まず、裏から固定している金具を、ラジオペンチ等を使って、取り外す。
(言葉でいうのは簡単と思うかもしれませんが、実際やってみると本当に簡単です。)
具体的には、固定金具の平らな足を、中央に向かって軽く曲げて、引っ張る。(4ヵ所)
私は、CPU基板と Heatsinkの隙間にラジオペンチを差し込んで、外しました。
すると、固定金具が外れて、CPU基板、固定金具、Heatsink+FANという、3つのパーツに分離できます。
- 意味は無いですが、その Heatsink+FANも分離できます。
FAN部分(プラスチックでできている部分)の隅(左右どちらでも一緒)を、上下から手で挟むというか、つまみます。つまんで、引っ張ります。ちょうど、リモコン等の電池ボックスの蓋のような構造になっているので、あまり力はいりません。けど、ちょっと固いです。
これで、Heatsinkと、FAN部分が分離できたと思います。
さすがに FANの風に直接当たっているだけあって Heatsinkがホコリで汚れていたので、思わず掃除してしまいました。(潔癖症のボク)
- ペルチェ用電源の確保。
ペルチェの電源には、SANYODENKI製 8cmケース FANに付いていた、AT電源-3pin FAN電源への変換ケーブルを利用。
ケース FANは M/Bの 3pin端子に繋げばいいので、結局余ることになるし。
具体的には、ラジオペンチで、プラスチックのジャック側(接触金具のプラグ側)の 5V側を引っこ抜いて(いや、『抜く』じゃないな、正確には『両側から抑えて押し込む』だな)、ペルチェの電源コードを半田付けしてしまいました。
ちなみに、12V側には、FANの 3pin端子用に電源ケーブルが伸びています。ここには、CPUの FAN電源を繋ぐ予定。
なぜかって? それは M/Bの 3pin端子に繋ぐと、サスペンド時に FANが止まってペルチェだけが動作することになると嫌なので。止めないように BIOSで設定できても、BIOSを upgradeなんかすると設定が初期化されるかもしれないしね。
でも、これで両方とも常に動作することになっちゃうな。消費電力が恐いや。
- ペルチェ装着。(というか、Heatsink+カバーによるサンドイッチ)
固定するのが厄介かも?
シリコングリスを塗るんじゃなくて、熱伝導接着シール(そんなのあるのか!? …あった!)で固定すればいいかな。
これから冬の季節になるので、結露には気をつけないと。
加湿器が使えないどころか、多人数で騒いでいるだけで湿度が上がり、即結露しそう。
私が買ったペルチェは、ちょうど CPUの足の部分を含めた CPU全体の面積とだいたい同じ大きさなので、core部分からはみ出たペルチェを、CPUの足に当たる部分にも接触させて、CPU全体を冷やしてあげたい気持ちだよ。
なにかいい道具は無いかなぁ?
- 新たに用意した Heatsinkの取り付け。
私は『すっぽり』を使っているというか、ペルチェ化にともなって標準 Heatsink+FANから付け替えようとしているのですが、ペルチェを挟んでいるだけあって、通常の固定金具ではやっぱりちょっと辛い。
仕方ない、ネジで固定するかぁ。と思いきや、こいつの Heatsinkには、穴が2つしか開いていない! しっかり固定できない!!
ということで、ピンバイスを買ってきて T字型の組みドライバーに装着し、機械油を塗りながらの穴あけを敢行。(さすがアルミニウム製だけあって、手の力だけであけられる程軟らかい)
で、熱伝導シートを挟み、Celeronを Heatsinkに固定。
- 起動。
早速 M/Bに装着し、起動。
う〜ん、アプリがすぐ異常終了するや。(今までとぜ〜んぜ〜ん変わんない)
- ペルチェ12V。
ペルチェ付属の説明書には 15Vあたりまで OKとあるので、12V側に付けることにする。早速実験。
をぅ、すっげー熱が Heatsinkから(FANの風とともに)放出されてるッ! 熱そー!!
…ちょっとだけ、耐用時間が延びた気がする。
けど、すぐにおかしくなる。(今度はリセットがかかる)
なんだかなあ。
- 電圧アップ。(←しつこい)
う〜ん、最後の手段 (本当はペルチェが最後の手段じゃないのか? というのは置いといて)で、電圧を上げることにした。
マスクのしやすさから、取り敢えず 2.2Vにチャレンジしてみる。
Heatsink+FANは、取り敢えず付属品に戻す。(なんせ、すっぽり+ペルチェは、ネジ止め固定が面倒)
- 再び起動。
え? 青空画面の後、真っ暗になったとたん、画面上部に『保護エラーです。再起動…』!? セーフモードを試してみるけど、同じ。(涙)
でも DOSモードではちゃんと起動できるので、どうしようか悩んだ挙げ句、無謀にも Win98をインストールするコトにした。
(実は以前からインストールしようと思っていたので、既に Win98のシステムは HDDに転送済みだったりする。)
コマンドプロンプトから Win98の setup.exeを起動してインストールをはじめる。
意外にもインストール画面とか、ちゃんと進行してる。HDDに転送している最中に Celeronの裏側をさわってみても、まあまあ暖かい感じで熱くない。
インストール完了。再起動の後、ちゃんと動作するではないか。やっぱり再三の暴走リセットが原因で、おかしくなってたんだな。
ここでふと魔が。HDDの DMAチェックボックスを ONにして再起動。
え? 青空画面の後、ブルーバック画面の『アプリ例外…』!?
リセットかけても症状変わらず。セーフモードでも同じ。おいおい。
- Winは一時中断。FreeBSDを起動。
すぐに起動しなくなる Winはさておき、最終目的の FreeBSDを起動。
最終目的………Celeron 400MHzの最終目標は、FreeBSDで OpenGLを使ったソフトを作り、動かすこと。
ちなみにその時は、OpenGL互換の Mesaライブラリを利用するのだけど、その Mesaライブラリが glideライブラリ(3Dfx社が公開している、Voodooを動かすためのライブラリ)を扱うことができる。
念のため補足すると、glideライブラリの FreeBSD版は公開されてません。でも Linux版は公開されているので、FreeBSDの Linuxエミュレーションを使うと、Linux版の glideライブラリを動かすことができる。(ちなみにエミュレーションと言っても、ほとんど速度は落ちません。)
その結果、FreeBSDで OpenGLを使ったプログラムが Voodoo2を利用できる! わくわくしてくるぜ!! (実はこれには裏があるのだが、ここでは触れないでおこう。)
…話を元に戻そう。
まず『dmesg | more』で Celeronの動作周波数を確認。ちゃんと『400.91-MHz』になってる。
試しに XFree86 3.3.2.3 + xtt-1.0を make World(全コンパイル)してみる。
以前だったら、途中で Segmentation faultが起きたり、リセットがかかったりするんだけど、元気に進行中。なんと 1時間弱で全コンパイル完了、速いッ。(現サーバー機の Cyrix 6x86L-P200+では、3時間は掛かってた! Pentium133だとその倍。DX4で半日以上^^;)
Celeronの裏側をさわってみると、さっきよりは少し暖かいけど、ぎりぎり熱くない。なんだか標準 2.0Vの時より温度が低い?? と思ってしまう。
…はじめッからこうすれば。(爆)
- 保護違反の起きる Win95/98その後。
気を取り直して、Win98を上書きインストールしてみる。ちゃんとインストール完了。普通に動作してる。
やっぱり HDDの DMAチェックが原因か!? (バスマスタって core電圧アップに弱いのか!? そんなバカな。FreeBSDでもバスマスタに設定していたはず)
でも、266MHz時や、2.0Vでの 400MHz時とかはちゃんと起動していたのがなんとなく不可解。
取り敢えずこれでしばらく様子をみよう。
- …結局 400MHz計画は成功したけど。(何だかなあ)
これは成功と言えるのか!? 余った ペルチェ+Heatsinkの行方は!?
もう、次回には続きません。
…え? Celeron300A?
ペルチェ+Heatsinkも余ってることだし(汗)って、無いよりは欲しいけど、ボクは OpenGLプログラミングが目的だから、ベンチ有利の CPUじゃ無くても特に困らないし、今でも充分速い。
それにこの CPU速度でも足りないソフトって、はっきり言って役立たずだし。(爆)
また、倍以上に速い CPUが出たら考えます。(笑)
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alumina from CeraMiX BBS (いつまでたっても準備中!)